大林組では、機関投資家や証券アナリストの皆様に事業活動や成長戦略についての理解を深めていただくため、説明会や見学会などのイベントを定期的に開催しています。
2024年12月12日に大林組西日本ロボティクスセンター(大阪府枚方市)の見学会、翌13日に大阪・関西万博の現場見学会および大林組大阪本店オフィスツアーを実施し、機関投資家や証券アナリスト17名が参加しました。
<2024年12月12日開催 西日本ロボティクスセンター見学会>
西日本ロボティクスセンターでは、ロボティクス技術の活用による機械災害の撲滅や建設事業の受注拡大、生産性向上および利益拡大に寄与する支援・開発を行うことを基本方針とし、社有機械の運用管理、ICT・IoT・AI技術を活用した省人化技術の開発、安全教育を通じた自主的安全衛生管理活動の推進、機械施工に係る計画・施工支援などを行っています。
見学会では、令和6年能登半島地震や平成28年(2016年)熊本地震の災害復旧現場における遠隔施工実績や、現在施工中の新丸山ダム建設工事での自動化施工など、建機の遠隔化・自動化の開発・運用実績について説明。その後、施設内で吊り荷の姿勢制御装置「スカイジャスター®(※1)」や資格顔認証システム「フェイスターター®(※2)」の実演、挟まれ事故や墜落事故を体感できる安全体感教育施設の見学を行いました。また西日本ロボティクスセンター内の、建機の遠隔化・自動化の実証フィールドであるインキュベーションスタジアムで、汎用遠隔操縦装置「サロゲート®(※3)」を装着した建機による無人自動運転での土砂積み込み作業のデモンストレーションを行いました。
<2024年12月13日開催 大阪・関西万博現場見学会、大林組大阪本店オフィスツアー>
大林組は、大阪・関西万博開催に向けて、PW北東工区の施設建設のほか、パナソニックパビリオンやウーマンズパビリオン、シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」などのパビリオン建設を担当し、万博会場における工事全体の統括管理を担っています。また、会場の主要施設である迎賓館、会場へのアクセス拠点となる大阪メトロ・夢洲駅や夢咲トンネル~夢洲駅間のトンネル工事なども担当しています。
大阪・関西万博のシンボルである大屋根リングは、内径約615m、周長約2kmの世界最大級の木造建築物で、大林組が携わった北東部分は大林グループの木造建築への設計・施工の技術を結集しています。
見学会では、大林組ビジタールームにて模型やパネル、映像を用いて工事概要や施工過程、現場で導入しているDX技術などについて説明しました。その後、施工中の夢洲駅や大阪・関西万博の工事関係者用の入退場ゲートに導入した顔認証入退場システム、各企業・自治体のパビリオンの様子、大屋根リング最上段の遊歩道から各国のパビリオンを含む会場全体を見学しました。
大阪・関西万博現場見学会の後は、2023年に移転した大林組大阪本店のオフィスツアーを実施しました。オフィス移転にあたっては、有志の若手職員で構成されたオフィス改革プロジェクトチームがメインコンセプトを企画し、コンセプトの実現に向けて自社で設計を行っています。オフィスフロアや受付・応接フロア、食堂フロアなどを実際に歩きながら「ゼネコンならではのオフィスづくり」を紹介しました。
開催後に実施した参加者アンケートでは、「建機の遠隔化・自動化の取り組みについて、説明や実演を通じて手触り感のある形で理解を深めることができた(西日本ロボティクスセンター見学会)」「実際の現場を目の当たりにし、巨大なプロジェクトを確実に進捗させる現場力に大変驚かされた(大阪・関西万博現場見学会)」などの声が寄せられました。
大林組は、今後も株主・投資家の皆様をはじめとする全てのステークホルダーとの建設的な対話や情報開示の充実に努めてまいります。
※1 スカイジャスター
クレーンを用いた資材揚重作業において、風などの影響で吊り荷が回転するのを防ぐとともに、取り込み箇所で介錯(かいしゃく)ロープを使用せず任意の方向へ吊り荷を回転させることができる吊荷姿勢制御装置
※2 フェイスターター
運転者の顔認証と資格情報を利用して、建機の起動を制御することにより、無資格者による建機の運転を防止する起動制御システム
※3 サロゲート
建設機械の操作レバーなどに装着することで遠隔操縦を可能とする装置